眼の障害

認定基準に該当するかどうか以下の通りになります。
視力について
矯正視力によって測定した数値が基準となっています。

1級

視力の良い方の眼の視力が 0.03 以下
視力の良い方の眼の視力が0.04、他眼の視力が手動弁以下

2級

視力の良い方の眼の視力が 0.07 以下
視力の良い方の眼の視力が0.08、他眼の視力が手動弁以下

3級

視力の良い方の眼の視力が 0.1 以下

視野について

ゴールドマン型視野計と自動視野計、いずれかの測定結果が基準となっています。この2つの測定結果は混合させてはいけません。

ゴールドマン型視野計

1点を見ている時に、どのくらいの範囲まで見えるのかを調べます。
ドーム状の検査機の中の様々な場所から小さな光が出ます。
光の出る場所が移動するため「動的視野検査」といい、見える範囲と感度の分布を調べます。

自動視野計(ハンフリー視野計)

様々な位置に明るさの違う光が出るので、光が見えたらブザーを押していただく検査になります。
光の出る場所は動かないため「静的視野検査」といいます。 主に中心部の視野(30度以内)を詳しく知ることができます。

以前は「ゴールドマン型視野計」による測定数値のみを基準としていましたが、令和4年の視野の障害認定基準の改正により、現在広く普及している「自動視野計」による測定結果が基準に追加されました。

1級

ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のI/4 視標による周辺視野角度の和がそれぞれ 80 度以下かつ I/2視標による両眼中心視野角度が 28 度以下のもの
自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下かつ両眼中心視野視認点数が 20 点以下のもの

2級

ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のI/4 視標による周辺視野角度の和がそれぞれ 80 度以下かつ I/2視標による両眼中心視野角度が 56 度以下のもの
自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下かつ両眼中心視野視認点数が 40 点以下のもの

3級

ゴールドマン型視野計による測定の結果、両眼のI/4 視標による周辺視野角度の和がそれぞれ 80 度以下に減じたもの
自動視野計による測定の結果、両眼開放視認点数が 70 点以下に減じたもの

ぶどう膜炎

眼の内側にある、ぶどう膜という部分の炎症。
症状はかすみ目に加えて、痛みや目が赤くなるものなど様々。主な原因は目に菌が入ってしまった、自分に対して免疫が不適切に反応して炎症を起こしてしまったなどがある。ぶどう膜炎が原因となり、白内障、緑内障、網膜剥離などが引き起こされることがある。

白内障

目の中にある「水晶体」が濁ってしまった状態です。
目に入る光が減ることや散乱して入ってしまうことで、「ものがかすんで見える」「二重に見える」「まぶしい」などの症状が起こります。主な原因は加齢ですが、目のケガや糖尿病、アトピーやステロイドの長期使用などからも発症することがあります。

緑内障

眼圧(眼球内部の圧力)の上昇によって視神経がダメージを受ける病気です。
視野が欠ける、ものが見えづらくなるなどの症状が現れます。昔は失明につながることの多い病気であったが、現在は薬や手術の改良がなされたことで、失明に至ることは減っています。多くは慢性的に進行する開放隅角緑内障ですが、ときに急性の発作を起こし失明につながり得る閉塞隅角緑内障もあるため注意が必要です。

網膜剝離

目に入る光を電気信号に変えて脳に伝える役割を持つ、目の内側にある「網膜」という膜が剥がれて、視力の低下などが現れる病気です。
初期症状として、小さなゴミのようなものが常に見えたり(飛蚊症)、おかしな光の筋が見えたりします。原因は、糖尿病や強い衝撃、加齢、感染など様々で、進行すると、視野が欠けたり物が歪んで見えたりして失明することもあります。

網膜色素変性症

目の中の網膜に異常が起こる遺伝性の病気です。厚生労働省により難病に指定されています。発症早期には、暗いところで物が見えにくくなり、見える範囲(視野)が狭くなる症状がでます。病状が進行すると視力の低下や色覚異常が現れます

眼の障害における障害等級は検査数値によって決まるケースがほとんどです。
障害年金に該当するか自己判断しやすい一面もありますが、初診の証明や症状の状態によっては申請準備が難しいケースもございます。
自身が障害年金に該当するか気になる方や、障害年金の申請について悩みや疑問がある方は問い合わせください。

障害年金の対象となる傷病・障害等級

障害年金の対象となる主な傷病
ぶどう膜炎、緑内障(ベーチェット病によるものも含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜剥離、腎性網膜症、糖尿病網膜症など
聴覚、平衡機能感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害など
鼻腔・口腔 言語外傷性鼻科疾患、上顎癌、上顎腫瘍、咽頭腫瘍、咽頭全摘出手術、 失語症、脳血栓(言語)など
肢体の疾患事故によるケガ(人口骨頭など)、人工関節、変形性肢関節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、脳血管障害、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、 関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、強直性脊髄炎、脊髄の器質障害、ポストポリオ症候群、繊維筋痛症など
精神疾患うつ病、双極性障害、統合失調症、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマーなど
呼吸器疾患気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など
循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など
腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、人工透析など
肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、など糖尿病性と明示された全ての合併症など
血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫斑病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、HIV感染症など
その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳髄膜液減少症、悪性高血圧、その他難病など

この他にも障害年金の対象となる傷病はあります。ご不明な場合は、お気軽にお問い合わせください。 

障害年金受給事例

精神疾患の受給事例

精神疾患の受給事例

・うつ病・てんかん
・躁うつ病
・統合失調症
・精神遅滞・発達障害
・高次脳機能障害など

肢体障害の受給事例

肢体障害の受給事例

・脳出血・脳梗塞
・パーキンソン病
・多発性硬化症
・脊髄損傷
・股関節症など

内臓・難病の受給事例

内臓・難病の受給事例

・人工透析
・肝硬変
・クローン病
・糖尿病
・慢性疲労症候群など

心疾患・眼・耳の受給事例

心疾患・眼・耳の受給事例

・心疾患
・視力障害
・視野障害
・難聴
・言語障害など